秋の谷川岳


春に3度、夏、秋に2度と今回で6度目の谷川岳になります。おなじ山に何回も足を運ぶのには理由があります。
私にとって谷川岳は極めつきの美しい山で、はじめて谷川岳訪れた春、巌剛新道を登りながら眺めた
早春の景色はあまりに美しく、忘れられない山となりました。
「魔の山」と聞いていた谷川岳が、こんなにも美しい山だったとは、、、そのときそう思ったことはいまも変わっていません。

春が美しいところは秋もまた美しいといわれるように、秋の谷川岳は一昨年と今年、誕生日記念として登りました。
紅葉が早かった今年は、山頂周辺はすでに落葉、天神尾根のブナ林も一昨年とは違う渋い色をしていました。

   

秋晴れとなった日曜日、天神平登山口には早くも大勢の登山者が集まっていて、登山道はごらんのように行列をつくっていました。
しかもこの行列は山頂までつづき、ところどころで渋滞をきたし、紅葉シーズンの休日がいかに混雑するかを思い知ったのであります。




    

天神尾根のブナ林も今年は紅葉がすすんで間もなく落葉を迎えるところでしたが(左写真)、
一昨年は黄葉のブナ、そして周囲の草や木は彩りも豊かでした。



ブナの樹林が終わる熊沢穴避難小屋からは天神尾根の急登がはじまります。
この付近は上から見下ろすと、たいへん紅葉の綺麗な場所です。

    

紅葉の具合を今年と一昨年とで比べてみた2枚の写真からもわかるように、右の2007年ではナナカマドは真っ赤に紅葉し、
小さく見える赤い屋根の避難小屋を埋めるようにあるブナやカバは錦のような色あいですが、
今年はブナも幹の白さが目立ち、その向こうの山肌がちょうどいい頃合いに紅葉しているのがわかります。




ハアハアと息を整えながら、だいぶあがってきました。
真っ青に澄んだ秋の空がひときわ美しく、あの頂の向こうにある山頂への思いが膨らみます。



    

綾線から眺める景色は、左側と右側では趣を異にして、左側は谷川連峰の荒々しい山肌と深く切れ込んだ谷を彩る紅葉がみられ、
右側は緑の笹におおわれた緩やかな山肌が広がり、左右対照的でおもしろいです。


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