富士を眺める山/竜ヶ岳(1,485m)



  12月も半ばともなると、そろそろ年賀状の準備ということで
  富士山の写真を撮りに登ってくる人が多い、そんな山のひとつが竜ヶ岳です。
  この日、山頂で出会った登山者は3組でしたが、みなさん「年賀状の富士」撮影で、
  かくいう私もその一人でした。

  本栖湖の松林が広がるキャンプ場をぬけていくと登山口があり、
  登山者用のやけに広い駐車場もあってと、登りやすい山でした。
  

  樹林の中をジグザグに登りつめていくと、右手には青い水を湛えた本栖湖が見え隠れし、
  やがて笹原となって、一気に展望が広がります。
  左手には青木ヶ原樹海を前に美しいラインを見せる富士がどぉ〜ん見えるようになり、
  山頂までずっと富士の姿を眺めながら登っていきます。

  この日は雲ひとつない青空でしたが、富士にはもやがかかりスッキリとはいきません。





      
登山口にある山梨百名山のコース案内               竜ヶ岳登山者用駐車場                 キャンプ場をぬけていくと木の間越しに見える竜ヶ岳





  湖の周囲は広葉樹でうまり、新緑の頃など歩くに楽しそうです。
  富士五湖のなかでも本栖湖・精進湖・西湖は俗化していないぶん静かで
  湖らしさがあっていいです。

  登山道から本栖湖全体がすっきり見えるところはなかったけど、
  南アルプスがくっきり見えたのはうれかった。

     

        

登山口から1時間ほどで見晴らしのよい笹原となり、同時に竜ヶ岳の平らな山頂が見えてきます。
さらに左を巻くようにしていった先に、東屋とお地蔵さんを祀った小さな祠があります。
ここは樹海の上になだらかな裾野を広げた富士が見渡せるビュースポットで、
富士山愛好家のかたはここにテントを張って富士の写真を撮るそうです。
しかし、冬場は寒そうですね〜

        
竜ヶ岳を望む小さな祠 手前に東屋がある 地図は「石仏」という地点  東屋から見る富士

霜解けでグチャグチャする歩きにくい登山道を山頂目指して登っていきます。
何度も何度も富士を眺めては立ち止り、ついでに息を整えて、、

そうそう、登りながら振り返って見たとき、富士山頂をかすめるようにして飛行機が横切っていきました。
飛行機に乗っている何人かの人は、きっと丸い窓に額を押しあてて、
富士山を真上から眺めているだろうな〜と、そんなことを思いました。





広くて平らな竜ヶ岳山頂に着きました。

     

南アルプスの峰々がくっきりととてもきれいに見えます。
しかし、風は強く冷たく、登ってくる間にかいた汗はすぐさま引っ込み、手はすでに冷たくなっています。

山頂にはテーブル付きのベンチが3つ、そのひとつに陣取っておにぎりをパクついていたら、
もうひとつのベンチで休んでいた二人連れのかたから、コーヒーをいれますからいかがですかとうれしいお声がかかりました。
山頂でいただく絶品コーヒー、感謝感謝!と喜んでお相伴にあずかりました。

熱いコーヒーで手を温めながらいただきます。
お二人は写真サークルのお仲間とのこと。のんびり写真を撮りながら歩く山、楽しいです♪

もうひとかた、雨ヶ岳から登ってこられた男性の単独行のかたがやってきました。
平日の静かな山歩き、山頂で出会う人たちとあれこれ山の話で盛り上がるのも、山ならではの楽しいひとときです。





山頂からの富士は、逆行気味なことにもやがかかっているのとで、南アルプスのようにすっきり見えません。
また、笹がぐるりと山頂を囲んでいるので、下方がうるさいかんじになります。
とはいえ、なだらかなラインを裾野に広げた優美な姿の富士を見ると、さすが日本一の山だなぁと思います。
これほど絵になる美しい形の山というのも、ちょっと他にはないでしょう。




  休んでいる間に、ずいぶん雲が出てきました。
  風は相変わらず冷たく、体も冷えてきたので下山することにします。
  笹原の道を、富士の姿を振り返りつつ眺めて歩きます。

  12月から1月にかけて、ここ竜ヶ岳からダイアモンド富士が見られます。
  寒さにも負けず、夜明け前に山頂を目指した人だけが見ることができる
  スバラシイ瞬間ですね。









    

下山は尾根道をショートカットして本栖湖に下ります。
樹林の中をジグザグに下っていくと、ところどころ湖が見えます。
湖の縁を20分ほど歩いていくと駐車場に戻りました。

山中湖へ向かってクルマを走らせながら見る富士は、まだ雲もかからずきれいに見えています。
そこで、途中の紅葉台に寄り道していくことにしました。
紅葉台入口から展望台のあるレストハウス?までの道はオフロードなので、
いつもはクルマを置いて歩いていくのですが、夕暮れも迫っていることだしとそのままのぼってみました。

    

けど〜えぐれた山道、NBにはやっぱ厳しかった
仕方ないので道端に寄せ、待っててもらうことにしてテクテク歩いてのぼりました。
レストハウスで150円也の観覧料?を払い2階へ。
誰〜もいない展望台で夕暮れ迫る富士を眺め、本日の仕上げとしました。



                                   

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