ヒヨドリバナに集まるチョウたち



  周囲を山と森に囲まれた乙女高原
  降られるのも覚悟してきましたが、到着したときの霧もはれて
  素敵な青空が雲の合間から、、
  太陽は花たちに語りかけうようにふりそそいでと、
  爽やかな夏の高原モードいっぱいです。




  ポコポコといっぱい咲いている白い花はヒヨドリバナ(鵯花)。
  この花の蜜は甘くておいしいのでしょうか、
  チョウたちはよくこの花にやってきます。
  なかでもヒヨドリバナの大ファン?といってもいいくらいなのが
  アサギマダラです。

     
                                       




         
大好きなヒヨドリバナの吸蜜をする♀のアサギマダラ                       こちらは♂のアサギマダラ ♂は下翅の下方に黒い印があります

渡りをするチョウとして知られるアサギマダラ、浅葱色の美しい羽根を羽ばたかせて優雅に飛ぶ姿からは、長い距離を移動するとは思えないのですが、
マーキング調査によると、長野県大町でマーキングされたアサギマダラが、台湾で捕獲されたことなどから、移動距離は2000km以上におよぶことがわかっています。
このように南下・北上を繰り返し、長距離を移動するアサギマダラ、不思議で魅力いっぱいのチョウです。

涼しいところを好んで飛ぶので、夏の高原や森の中でよく見かけます。
今年はじめてアサギマダラを目にしたのは、5月下旬、湯船山から不老山にかけての稜線でした。その後は、山梨の釈迦ヶ岳や三ツ峠で見かけました。
そして、乙女高原ではたくさんのアサギマダラに出会い、時間をかけて観察することができました。

ふわりふわり、ゆるやかに飛ぶ姿がなんとも美しく、シックな翅の色とデザイン、魅力いっぱいのチョウです。

そして、他にもヒヨドリバナが好きなチョウは〜

       
艶やかな翅のクジャクチョウ(タテハチョウ科)   セセリチョウ 名前は不明                         アカタテハ(タテハチョウ科)

色といい、模様といい、よく目立つのがクジャウチョウ。亜種名がゲイシャというのもなんだかうなずけますね〜

今回はじめてお目にかかったアカタテハ、素早く飛翔する姿が、かっこいいチョウです。
英名がレッド・アドミラル(赤い提督)、うんうん、そんなカンジですね〜

アカタテハの裏翅を見てください。

  ねっ、提督にふさわしい重厚なデザインでしょ?

久しぶりによいお天気となった草原には、虫たちがたくさん訪れ、吸蜜に忙しい時を過ごしています。
花にとって何より大事な花粉を運んでくれるこうした虫たち、花は花粉を運んでもらうため、
甘くておいしい蜜をたくさんつくって、虫たちが飛来してくれるのを待ちます。

なかでもマルハナバチは、花にとってありがたい花粉の使者。
それは、マルハナバチは一度このお花の蜜にしようと決めたら、浮気しないでせっせと一つの花に通います。
それで花粉は間違いなく同じ花に運ばれるので、花にとってはとてもありがたい存在です。

        
乙女高原ではマルハナバチの生態を調べています。                     数多く見かけたチョウ ミドリヒョウモン

乙女高原を管理しているボランティアスタッフのかたはマルハナバチと花が描かれたワッペンを付けています。
花とマルハナバチ、おたがいになくてはならない間柄です。

さて、次はお花畑をご案内しますね。

                                               

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