森を流れる黄色の大河/追分市民の森は菜の花満開

横浜市内には小さな森がいくつもあって、市民の憩いのスポットになっています。
その一つ旭区矢指町の追分市民の森では、いま菜の花が大きな川となって森を彩っています。
自宅から森まではチャリンコで15分、桜の咲き具合を探りつつ、さあ行ってこよう。



中原街道を横切る保土ヶ谷バイパスの下をくぐると長閑な田園風景が広がって、
その先の畔道をたどっていくと、ほら、田圃の先が黄色くなっているでしょ、菜の花です。

そして、思わず「おおっ!」と叫んでしまう、明るさに満ちた圧巻の菜の花景色!



黄色い大河のごとく、菜の花が森の間を流れるように咲いています。
菜の花の両側は右手が追分市民の森、左が矢指市民の森です。

  ここには、植え付け面積11500uに22万本の菜の花が咲き誇っていて、
  その様子を空から眺めた写真がこちらです。
  ね、まるで菜の花の大河でしょ。
  (写真は神奈川新聞サイトからお借りしてきました)


  菜の花の川をたどって歩いてみましょう。









ちびっこカメラマンが菜の花を撮影中〜 

    
カメラの構え方もサマになってますネ。         うん、よく撮れてる。。


菜の花の香りに誘われて、ちょうちょさんも吸蜜にやってきました。


ムモンアカシジミでしょうか?
環境悪化で個体数が減り、場所によっては絶滅のおそれのあるシジミチョウなのですが、、。






前方に見えている橋は中原街道です。
まだこの場所を知らなかった頃、道路を走っていて高架下に見える黄色い絨毯は何だろうと
ずいぶん気になったのですが、クルマだと森へ入る道が近くにないので行かれずにいました。


中原街道の高架をくぐった先にも森はつづいていて、小川がちょろちょろと流れています。
このあたりは帷子川の支流である矢指川の源流域なので、この小川もその源流なのでしょう。
小川にそって歩いていたら、岩の上でひと休みしているチョウを発見。

   

タテハチョウの仲間で、ルリタテハです。
翅には白い紋と、キラリと輝くブルーのラインがあります。




森の木陰で咲いている、葉に特徴があるスミレを見つけました。

   
根生葉が円形、ウスバスミレに似ているのですが、距が長いので違うみたいな、、、
ご存知のかたいらっしゃいましたら、おしえてください。

お花見がてらお弁当をもって森に訪れている人も多く、
おだやかな春の陽気のもと、外ランチはいいですね〜
居心地よさそうな陽だまりのベンチを横目に、
何も食べるものを持ってこなかったことをちょっぴり後悔しちゃいました。

来た道を自転車をとめた場所へと戻ります。

      
森には畑も混在していて、畑では何本かの早咲き桜が満開で散り始めています。

なだらかな丘陵地となっている森の横には、こんもりとした桜山もあります。
でも、ソメイヨシノはまだまだ蕾。



桜山の下には花桃が一列に並んでいて、菜の花とのコントラストが美しいです。

今年は花桃の開花が早かったので、菜の花とのコラボは見られませんでしたが、
森の一角が春色で彩られ、それは華やかな雰囲気になります。

ここの菜の花も4月10日にはすべて刈り取られ、土壌と混ぜて肥料にされ、
また夏に咲く花などの種がまかれるそうです。
夏にはどんな花景色が見られるのか、楽しみです。


昔は農業にとって里山は重要な役割を果たしていました。
しかし時代は進み、農業の近代化にともない里山との関わりも薄れ、住宅地の開発などで
減少の一途をたどっていますが、私たちが手軽に自然とふれあい、自然とのかかわりを保つ場所として
里山が果たす役割はいまも大きいと思います。
人々の憩いの場として、子どもたちが自然を相手に遊べる場所として、
できるかぎり自然のままで森や山を残していってもらいたいなぁと思います。

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