長谷寺から5分ほど歩いたところに光則寺があります。
光則寺は、北条時頼の近臣であった宿谷光則(やどやみつのり)の邸でした。
日蓮は「立正安国論」を光則の手を経て時頼に献じました。日蓮の龍の口法難にさいし、弟子の日朗は光則邸あとの土牢に捕らえられてしまいます。
その後光則は日蓮に帰依し、光則寺を建立したといういきさつがあります。(光則寺案内板より)
案内板を読んで、その日朗が捕らえられていた土牢をまず見てみようと思いました。
本堂横の小路から石段を上がっていった裏山の奥に、土牢があるそうです。
じめじめして鬱蒼とした雰囲気のなかを上がっていくと、山肌をくりぬいてつくったとみられる土牢がありました。
土牢の中は、一人でいるにはそれほど狭くもなく、入口の高さもあるので陽射しも入ります。
いまの刑務所の牢屋よりは、季節感もあって、ずいぶんとマシなのではないかと思いました。
さて、光則寺のあじさいですが、このお寺では鉢植えのアジサイがメインのようです。
境内の通路には、各地から集められたさまざまな種類のアジサイが並べてあります。
通路に並ぶ鉢植えのアジサイ。 そのなかの一つ、めずらしい真っ赤なアジサイ。
庭の中央に池があり、その池を囲むように樹木や草花が多数あります。
とくに山野草の種類が多く、めずらしいものも見られました。
真っ赤なシベが強烈な印象の花(名前は不明) ウサギゴケと別名のある南アフリカ原産の耳掻草で、ウサギによく似ています。耳まであるもんね
光則時で唯一大きな真っ白なアジサイと写真を撮って、次の成就院へ向います。
成就院は、江ノ電「極楽寺駅」で下車して5分ほど歩いたところにあります。途中にある極楽寺へ寄ってみるのもいいかも。
成就院のあじさいは、なんといっても由比ヶ浜を望む坂道の参道、その両側を埋めるアジサイの景観です。
海が見える開放的なロケーション、潮の香りが漂ってきそうな、湘南ならではの紫陽花寺。
花の色も変化に富み、カラフルでたいへん綺麗です。
参道は人でごった返し、写真を撮るのも一苦労。 やはり海をバックに、階段の一番上あたりから撮るのがいいので、撮影ポイントは大混雑です。
パステルカラーの軽やかな色彩、こんなスウィートな雰囲気をもつアジサイもいいですね♪
自然は偉大なアーティスト、そして色彩の魔術師、花の色にしても空の色にしても、これほど微妙な色を表現できるのは、自然しかないですね。
しかも、偉大なアーティストたる自然は、その最高なる美を、一瞬のうちに見せ、そして瞬く間に消してしまう。
儚くも美しい、、、この言葉を味わいつくすためには、できるだけ自然との交信を増やし、折にふれ、
目を凝らしてその美を見つめることでしょう。 またそうすることで同時に、生きる意味も見出せるはずです。
そうそう、鎌倉の紫陽花寺といえば、メジャーな明月院がありました。
ここのお庭に咲くアジサイはブルーで統一され、「明月院ブルー」というそうですよ。(ブルー以外のアジサイもありますが)