先々週は登山口に雪が積もって、クルマが入れずに見送った三国山稜、
今回は御殿場までクルマで行き、登山口への往復はバスを使うことにした。
御殿場駅から河口湖へ向かうバスは1時間に1本なので時間に余裕をもって出発。
バス停に着いて時刻表を見ると、1本バス便が増えていて、30分早いバスに乗れた。
ラッキー♪ (このバスはサイトの時刻表には出ていなかった)
バスでは1ダースほどの団体登山客と一緒になった。たぶんこの人たちも三国山稜へ行くのだろう。
登山口から先は一面雪の森。な〜んかうれしい♪
真っ白な雪のトレイル、何日か前にここを歩いた人の凍りかけたトレースがブナ林の奥へと続いている。
そのトレースをたどり、わくわくしながら歩く冬の森。
雲の合間からこぼれる冬の陽射しが森をやさしく照らす、木々は縞模様の影を雪原に描く、
ガリッガリ、サクッサク、雪を踏みしめて歩く靴底が快い音をたてる。
いやぁ〜来てよかった〜 もっと寒いと思っていたらそんなことはなかった。
歩くに従ってじわじわと汗ばんでくるくらいあったかい。
巨木があるという畑尾山との分岐にさしかかり、どうしようかと考えた。
畑尾山へ寄っていくと遠回りになるしな〜
だけど心細いトレースをたよりに進んでみた。がしかし途中でトレースは消えてしまっている。人が歩いてないようだ。
はじめての山でもあるし、畑尾山は次回の楽しみとっておこうと、分岐まで戻ることにした。
アザミ平に出ると樹林が途切れ、展望が広がった。
ここには晩夏の頃、フジアザミの群落が見られるそうだが、近頃は花の数が減少しているらしい。
さらにブナの森はつづく。
なぜ不便な思いをしてまでこの山に来たかというと、季節を変えてブナの様子を観察したいと思ったから。
それにはまず冬に来て、ブナが裸木の状態を見ておいて、それから春や秋に訪れると、
よりいっそうブナの森を知ることができるのじゃないだろうか。
ブナという樹は、なぜかわからないけど、触れあうたびに愛着を覚える樹だ。
アザミ平から大洞山へ。
なだらかな起伏の稜線にブナの原生林が広がる三国山稜だが、冬期は積雪量が多いとあって、
初めて歩くだけに心配だったが、思いきって来てよかった。
3月頃でも雪が残り、霧氷におおいつくされるときもあるというけど、白一色となったブナの森もさぞ素敵なことよ。
大洞山からブナの稜線をさらに行くと、またもや懐かしい道標にであった。
不老山で見た美しい手書きの道標が、三国山稜でも目にできてうれしかった。
ここの道標はまだ新しいのか、色褪せもなく鮮明。
作者の岩田さん、高齢ではあるけどきっと元気でいるに違いない、よかった。
三国山を下って鉄砲木の頭へ上り返す、どこが道だかよくわからないカヤトにおおわれた斜面。
さえぎるものない明神山頂からは、晴れていれば大展望が広がるのだけど、
雲はますます厚く、雪がひらひらと舞い始めてきた。
パノラマ台から車道をすこし歩き、左手の樹林に入る。
やがて別荘地が見えはじめるとバス停のある湖畔に出た。
バスの時刻表を見ると、あと45分も待たなくてはならないので歩くことにする。
乗ったとしても旭ヶ丘で乗り換えなくてはならないし。
雪がどんどん降ってくる車道を歩くこと35分、旭ヶ丘のバス停に着くと、
5分も待たずに御殿場行のバスがやってきた。よかった〜
三国山稜、また春になったらブナに会いにこよう。